昔語り-第2幕 茄子での日々

その頃、長らくアデンを支配していたBSは
Luminasに追い落とされ、連敗を喫して
アデンを放棄して、雌伏の時を過ごしていました。
Luminasはアデン以外では全く動かず
BSは、その鬱憤を晴らすかのように、
他戦場で格下クランを大勢で追い掛け回した結果
戦況は冷め切って、ダッシュだけが空城を争うような惨状になっていました。


そんな中で、茄子だけが毎日戦争をしていました。
クラン員といえば、数人で
布告して塔を囲んでしばらくすると必ず、戦いに飢えたBSが沸いてきて
大勢で蹴散らされて敗走する、そんな感じでした。
茄子とBSの戦争ログが流れると
ヘルプの人たちが続々と集まりはじめ
たー坊がwisで人をかき集めて、30分ほどすると
なんとか人数だけは形になる程度集まって
それで毎回、BS戦う・・というのが、毎日続きました。
その頃まだ黒服の人は少なくて
こちら側には殆どいなかったけれど
BSは黒服の前衛の集団で
それが、塔に迫ってくると、怖くて震えました。
一度の戦争で、何度も死んで、LVもどんどん下がったけど
それでも、毎日楽しくて、戦争がしたくて
「今日は戦争は?」と毎日聞いてしまいました。



戦争のすべては、たー坊に教えてもらったものです。
わからないことは、戦争が終わったらすぐ聞いていました。
気がついたら、何時間も話をしていて、2時3時になることもありました。
「リネの戦争は、プリをいかにして塔まで運ぶかというゲームなんだよ」
「全員が僕の考えているとおり動けば、いまの茄子でもきっとBSに勝てる」
そんな話を聞くのが好きで
もっと上手くなりたいと、ずっと考えていました。


その楽しかった日々に翳りが差し始めたのは
いよいよ、BSが始動を開始しはじめた頃でした。